寄託 《寄託・金融・不動産》

当事者の一方が相手方のために保管することを約して、ある物を受け取ることによって効力を生じる、

要物・不要式・無償・片務の契約をいう。

ただし諾成的寄託合意のみで目的物の引渡しを必要としないの成立も可能であり、また、報酬の特約がある場合には、有償・双務の契約となる。

寄託により、受寄者は目的物を保管する義務を負う。

保管にあたって負う注意義務について、有償寄託の場合には善良なる管理者の注意無償寄託の場合には自己の財産におけると同一の注意である。

また、受寄者は、寄託者の承諾がない限り保管を第三者にさせることはできない(同法658条1項)。

また、寄託物について権利を主張する者が受寄者に訴えを提起したなど、一定の場合には通知義務を負い(同法660条)、委任の場合におけると同様、金銭その他の物および消費金支払い義務を負う(同法665条・646条・647条)。

そして寄託が終了したときには寄託物を返還しなければならない。

他方、寄託者は費用前払い義務、立替え費用および利息の償還義務、債務弁済および担保供与の義務を負い有償寄託の場合には、さらに報酬を支払わねばならない。

受寄者が目的物そのものを返還するのではなく、同種・同等・同量の物を返還する場合を消費寄託という。

不規則寄託ともよばれる。寄託の一種ではあるが、消費貸借に類似しているので、返還時期の点を除いて、すべて消費貸借の規定が準用される。

なお、商法の寄託は商事寄託とよばれる。
update:2010年01月31日